多くの販売担当者が「好き」と答えた営業の仕事。しかし、「仕事だからしょうがない」「嫌い」という人も30%程度いました。どうせなら「営業」という仕事を「好きだなぁ」と思いながら、楽しく続けたいはず。では、そのために何をするか――。
仕事に誇りをもつことです。
おいしいと評判のレストランでシェフやウェイターが料理の名前やつくり方を紹介してくれて、ワインも選んでくれたらうれしいですよね。「おいしかった」とひと言伝えれば、彼らは喜ぶでしょう。自分の仕事を相手に伝え、喜んでもらえたことがわかれば「この仕事をしていてよかった」と誇りに思うからです。
金融機関の販売担当者は、自分の実績を上げるためだけにお客さまのもとへ向かっているわけではないでしょう。どうしたらお客さまは将来のお金の不安が解消されるのか、その答えを出すためにお客さまとの関わりを深めているのではありませんか。
お客さまや上司はなかなかほめてくれません。だから毎日自分で自分をほめてあげる時間を作ってください。「1件アポが取れた」「初めて玄関から顔を出してくれたお客さまがいた」「電話セールスがはかどった」など、どんな小さなことでもいいから、その日を振り返って「ほめポイント」を探してあげましょう。そうすれば、自信を持ってお客さまのもとへ向かえる。自分に自信が持てるようになります。

1日の反省は早い時間に
寝る前に「1日の反省」をする人って多いのではないでしょうか。でも、それは会社からの帰りの電車の中など、もっと早い時間に、ほかにも大勢の人がいるところでやってください。一人で暗い場所で反省していたら負の気持ちが後から後から押し寄せてきます。
「お客さまと一緒に喜べる担当者に」
(投信営業6年目・男性)
部下たちには「お客さまと一緒に喜べる担当者になりなさい」と日頃から伝えています。
基準価額が上がってうれしいとか、売却のタイミングがよく損失が小さく抑えられてよかったとか、お客さまとの関係が築けていれば、そんな声がいくつも届きます。
お客さまと一緒に喜んだり、マーケットの状況によっては一緒に悩んだり。思いを共有できれば、その後もお付き合いは長く続いていくし、お客さまの気持ちをより深く理解できるようになる。すると、より良い提案ができるようになるので、営業の仕事も、もっともっと楽しくなるでしょう。