イオンスタイル碑文谷の7階に行くべし!
東京都目黒区にある『イオンスタイル碑文谷』の7階に行かれたことのある方はいらっしゃいますか?
碑文谷店の周辺は芸能人も多く住んでいるという土地柄もあって、オープン以来、イオンの色々な実験をするのに使われる基幹店となっています。
この7階に『イオン銀行』、『イオンのほけん相談』という保険ショップ、そして岡三証券の『碑文谷プレイス』、さらにはイオンハウジングの『家づくりカウンター』が一角にまとまって出店しています。ブースも綺麗で参考になると思いますので、ぜひ観に行かれることをお勧めします。
『イオンスタイル碑文谷』の7階にある『イオンのほけん相談』
銀行・保険・証券・住宅などさまざまな業態がまとまって出店しており、顧客にとっては利便性が高い
場所は東急東横線学芸大学前駅から徒歩15分くらいの場所ですが、行きやすいと思います。東京都以外では、『イオンのほけん相談』を検索していただき、ここが出店しているイオンに行かれると良いと思います。
要するに、「イオンが金融で何をしたいか」が一目でわかる店舗構成になっているのです。
銀行主体で保険ショップを展開する事例も登場
イオンのように、銀行、証券、保険の金融全てをワンストップで相談などができるプラットフォームは、今後、銀行が目指すべき方向性の一つと考えています。
『イオンスタイル碑文谷』の一番手前にあるメインのブースがイオン銀行ですが、こうすると、見た目だけでも「開けた銀行」、「入りやすい銀行」のイメージ作りに直結するとも思います。
「開けた銀行」「入りやすい銀行」をイメージさせる『イオンスタイル碑文谷』のイオン銀行
いくつかの銀行では、保険ショップ大手の『ほけんの窓口』と提携して来店型保険店舗を出店しましたが、これでは『ほけんの窓口』のブランドを使っての出店であって、全く自行のブランディングの役に立たないと思います。
その点、山口フィナンシャルグループが展開する『保険ひろば』は完全子会社の保険代理店であり、2020年4月にはグループのもみじ銀行中筋店内に初の保険店舗を出店しました。
こうすると、「もみじ銀行が主体となって保険ショップも展開した」という構図となり、お客さまの見方が違ってくると思います。
銀行以外のプラットフォームがあれば顧客は相談しやすい!
ご存じの通り、山口フィナンシャルグループは、後継者不足に悩む中小企業と経営者を目指す若者を結びつける新しい仕組みの事業承継ファンド『サーチファンド』を2019年1月に新設。2020年2月には早くも第1号案件を実行したと発表し、メディアでも注目を集めています。
経営を担う若い人材に資金を拠出するのが特徴で、有能な人材を地域に呼び込み、産業活性化につなげるという地方創生にも直結する取り組みといえます。
こうしたスキームを求めて、山口フィナンシャルグループ以外の銀行をメインバンクとする企業などが「ぜひ話を聞いてみたい」と欲した際に、銀行以外の金融プラットフォームがあれば相談しやすいですよね。保険ショップは、こうしたいろいろな悩み事や困り事などを聴けるインフラとしても役立つのです。
銀行以外の金融プラットフォームを設けることで、さまざまな顧客の相談に応えることができる
2020年3月6日には、一つの登録で銀行・証券・保険があつかえるようになる「金融サービス仲介法案」が国会に提出されました。2021年には、新しく「金融サービス仲介業」という業態ができることになります。
キャッシュレス決済サービスを提供するAirペイのテレビCMであるように「じゃあ、いいですぅ」と相手にされなくなる前に、銀行は金融サービス全般の戦略をしっかり立てる必要があると思います。