新商品の投入や保障内容の改定が頻繁に行われる医療保険は、保険の中でも最も競争の激しい市場といえる。本特集では、医療保険の最新のトレンドなどについて、特集1と同じくファイナンシャルプランナーの松浦建二氏に聞くとともに、各商品の魅力や優位性、提案時のヒントなどについて、保険会社に聞いた。
(『保険マーケティング』2023年12月発行号より転載)
有識者に聞く
保障の選択肢が増える医療保険。募集人のコンサルティング不可欠
引受基準緩和型の保険料と保障が適正水準になってきた
入院の短期化傾向に伴い、入院日数に準じた給付金から、入院日数に関わらず給付金が支払われる一時金タイプに移行している、というのが近年の医療保険の主流といえます。しかし足元では、一時金の給付金額がやや抑えめになっている印象を持ちます。かつては日帰り入院でも30万~40万円というかなりまとまった一時金が給付される商品もありましたが、最近は各社10万円程度の一時金に落ち着いているようです。
引受基準緩和型の医療保険が増加傾向にあるのも昨今のトレンドでしょう。かつてに比べると保険料も保障も通常の医療保険に近づきつつあるのは、非常にいい傾向だと思います。引受基準緩和型の医療保険が登場したのは、2000年代の半ばですが、それから20年近くが経過し、給付の事例が積み重なったことで、適正な保険料と保障の水準を見極められるようになったことが、通常型に近づきつつある背景と考えます。
民間医療保険は公的保険の補完。本当に必要な保障を提案する
もう一つ最近の医療保険のトレンドを挙げるとすれば、特約の多様化です。3大疾病に高血圧症や糖尿病などを加えた8代疾病や、女性特有の疾病、先進医療や患者申出療養など、保障の選択肢が増えています。単品のがん保険に加入しなくても、手厚いがん保障を確保できる医療保険も少なくありません。
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