近年は個人投資家の間で、米国株を中心としたインデックスファンドへの投資が人気になっています。「アクティブファンドはインデックスファンドに勝てない」とも言われている中で、本当にインデックスファンドへの投資だけでよいのでしょうか。金融機関の窓口販売員がアクティブファンドをセールスしやすくなるようなポイントを解説します。
ポートフォリオの上位10銘柄を比較
第1回では、アクティブファンド(以下、アクティブ)の中に存在する“隠れパッシブ”の存在がアクティブとされるファンド全体の平均リターンを押し下げていることを説明しました。では、アクティブに紛れ込む“隠れパッシブ”をどう判別すればよいのでしょうか。
隠れパッシブの存在を明らかにした研究(※)では、ファンドのポートフォリオがベンチマークとする指数の中身とどの程度異なるか(=アクティブなのか)を示す「アクティブシェア」という指標を提案しています。
アクティブシェアは、ベンチマークと全く同じ銘柄を保有している場合は0%、反対に、全て異なる銘柄を保有しているなら100%になり、アクティブシェアが大きいほど、アクティブに運用されていることを表します。
同研究では、アクティブシェア80%以上のファンドを「ハイリーアクティブ」と定義。その平均リターンをパッシブと比較すると、手数料差し引き後でもハイリーアクティブのほうが、平均リターンが高いことが明らかになりました。そのため、アクティブを選ぶ上では“隠れパッシブ”を選ばないようにすることが非常に重要です。
もっとも、アクティブシェアを公表しているファンドはそう多くありません。そこで、アクティブシェアを測る簡単な方法として、ポートフォリオの保有銘柄を比較する方法があります。上位10銘柄が他のパッシブと似通っているならば、それは隠れパッシブの可能性があります(図表2)。
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