コロナショックとインフレ期待
2022年の金融市場の最大の関心事項は、米国を中心としたインフレ懸念にあり、その延長線上でFRB(米連邦準備理事会)の利上げや米国長期金利動向に注目が集まっている。2021年以降、実際に生じたインフレ率は筆者だけでなくFRBがコロナショック当初に想定していた水準以上に高まった。その結果、期待インフレ率に止まらず、実際の物価指標が上昇するに至り、今年、確実視されているFRBの利上げに繋がっている。
コロナショック後の米国物価動向、価格転嫁でのインフレ懸念も
図表1は米国の物価動向である。2020年のコロナショック以降、米国では原材料高の影響をより受けやすいPPI(生産者物価)とCPI(消費者物価)の上昇に一定の連動性がある点が特徴で、末端のCPIへ価格転嫁が生じていることが示される。
米国での物価上昇は全般的な経済活動の回復、さらにバイデン政権のインフラ政策を中心とした財政拡大という実需に支えられた面もあるが、基本的にはコロナショックに伴う供給制約が人手不足、半導体不足、木材等の原材料価格の上昇による面が大きい。以上を要因としたCPIレベルでの物価の高止まりは2022年にかけても当面続くとみられる。
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