生保販売支援システム「AS システム」・「AS-BOX」を開発・提供するアイリックコーポレーションと、自動車保険など計22 社の損害保険を比較見積、申込できるサービス「ドコモスマート保険ナビ」を提供するドコモ・インシュアランス。保険DX を推進する両社は、「火災保険見積システム」の共同開発を進めている。開発の背景やコンセプト、想定される活用シーンについて聞いた。
(『保険マーケティング』2023年6月発行号より転載)
火災保険契約は最長5年に変更
──「火災保険見積システム」の開発背景について教えてください。
三村 民間火災保険は、年間保険料約1.4兆円の巨大マーケットです。しかし、従来は住宅ローンの年数に合わせて35年などの長期契約も可能であり、ほとんど保険見直しの対象となりませんでした。その状況が今、大きく変わろうとしています。
最も大きな変化は、保険期間の短期化です。2015年に火災保険の最長保険期間が10年に定められました。2022年にはさらに短くなり、最長5年とされました。これにより、2015年から10年後の2025年、2022年から5年後の2027年に保険契約の満期が大量に到来することになります。契約の流動性が高まり、見直しの機会が飛躍的に高まると想定されることが、このたびの共同開発の背景です。
──「火災保険見積システム」の開発コンセプトについて教えてください。
吉村 自動車保険は見積もりを作成する際の入力項目が多く、またロジカルチェック項目が多いためエラーになることもあり、保険料試算に時間がかかります。そこで、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)システムとAIOCR(人工知能技術を取り入れた光学文字認識機能)システムを通じて、複数の保険会社の保険料計算を効率化できる仕組みを開発しました。両社でこのノウハウを最大限活用し、火災保険の開発に着手しています。火災保険については保険会社様や他代理店との協業による高精度化も検討しています。
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