生成AI(人工知能)の普及で、社会が必要とする計算量は飛躍的に増えている。従来のコンピューターでは解決が難しい課題に応える技術として期待されるのが、量子技術だ。SBI岡三アセットマネジメントは2026年2月、世界の量子技術関連企業に投資する『ニュートン・量子技術関連株式ファンド(愛称:クアンテック)』を設定した。量子技術の成長性や関連企業への投資の着眼点について、同社の金子和久常務執行役員に聞いた。
※クアンテック(QuanTech)は「量子技術(Quantum Technology)」を基にした造語
AIと補完し合う量子技術、広がる実用化

常務執行役員
共同営業本部長
金子 和久氏
量子技術への投資と聞くと、量子コンピューターを開発する専業企業を思い浮かべる人が多いだろう。しかし、量子技術の裾野はそれだけではない。計算に加え、通信やセンシングなどにも応用分野が広がっている。
SBI岡三アセットマネジメント 常務執行役員 共同営業本部長 金子和久氏は、今を量子技術が研究テーマから産業テーマへと移行する「転換点」と捉えている。その背景に、実用性、必要性、革新性の3点を挙げる。創薬や材料開発などに用途が広がる実用性、膨大な計算処理や安全な通信への需要が高まるなかでの必要性、計算や通信の仕組みそのものを変え得る革新性だ。「量子技術は将来の夢物語ではなくなりつつあります。一部ではすでに企業による商業利用も進んでいます」。
量子技術の必要性を高める要因として、AIの進化も挙げられる。「AIと量子技術は競争関係ではなく、むしろ補完関係にあります」と金子氏は説明する。AIの進化に伴って生じる新たな課題に対し、量子技術が解決策となる可能性があるという。
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