経済・金融環境や人々のライフスタイルなど、投資信託セールスを取り巻く環境は激変している。商品ラインアップ、セミナー&マーケティング、サポートツール、セールス人材育成、セールストークなどの戦略をレポートする本コーナー。今回は国内に225拠点のネットワークを持つみずほ証券の取り組みを紹介する。
(『ファンドマーケティング』2024年3月発行号より転載)
基本方針
新たなポートフォリオツールでコンサルティング力を強化
年齢と運用期間から資産配分比率を提案
みずほ証券は、みずほ銀行店舗内のプラネットブースを含む国内の225拠点で富裕層のお客様を中心に証券サービスを提供しています。投資運用資産は8年連続で1兆円を超え、預かり資産残高は2023年3月末時点で45.4兆円に達しました。2016年からは資産運用コンサルティングの軸として、世界経済の高い成長力を取り込んで顧客資産の持続的な成長を狙う「グローバル・エクイティ戦略」をスタート。同戦略を構成する13本のファンドの残高は、足元で4兆円となっています。
2023年度も「お客様の利益・成功に最善を尽くす営業スタイル」の実現を掲げ、お客様のニーズをしっかりとヒアリングした上でニーズに合致した商品をご提案する顧客本位のコンサルティングを実践しています。この一環として、新たに導入したのが、「みずほ・ライフプラン・ポートフォリオ」。80年以上の運用実績を誇る米国の運用会社ティー・ロウ・プライスと当社が共同で提供するポートフォリオツールで、資金循環統計などのデータからお客様のモデルとなる資産配分を、「現在の年齢」と「今後どれぐらいの期間運用予定か」の観点から算出します。ティー・ロウ・プライスの資産配分計画に基づき株式と債券の比率を決定した上で、日本のお客様向けに市場環境などを考慮して資産配分比率が決まる仕組みです。
以前から、ポートフォリオを可視化するツールは利用していましたが、「みずほ・ライフプラン・ポートフォリオ」はCRM(顧客管理システム)と連携できるようになったことで、お客様の現状のポートフォリオとモデルポートフォリオを同じ画面で比較できるようになりました。
良質な商品を徹底的に精査・厳選する
商品面では、プロダクト・ガバナンスの体制を強化しています。従来から、厳しい商品選定・モニタリングを継続してきましたが、これまで以上に商品ラインアップの絞り込みを進めています。通常、ベンチマーク対比でα(超過収益)が出ているかどうかでリターンを評価しますが、お客様が重視するのは手数料控除後のリターンではないでしょうか。当社は、販売手数料分も加味した上でαを提供できているのかという観点も踏まえ、良質な商品を精査しています。一方で、投資対象となる各資産カテゴリについては、引き続きラインアップを補完していく予定です。
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