近年、金融機関を取り巻く環境は目まぐるしく変化しています。こうした中、長期の優良顧客を獲得するために求められるお客様対応について、日本CIS認定協会の大山広子理事長に教えてもらいます。
(『ファンドマーケティング』2023年9月発行号より転載)
基礎編
支店単位でマニュアルを用意
電話応対は事前準備が9割。まず個々でできる対策として、担当者への取り次ぎや不在対応には定番フレーズがあるので、慣れないうちは小さいメモ帳にそれらを書き留めておくことです。ポケットに入れて携帯し、いつでもすぐ取り出せるようにしておきます。
一方、金利や金融商品など金融知識が求められるお問い合わせは、支店の上層部がデモブックを作成し、窓口や電話応対用に支店に2~3冊準備しておくのが望ましいです。来客対応でも活用できるため、お客様への情報提供が統一されます。キャンペーンや金融商品の入れ替えなども支店で管理してメンテナンスを行いましょう。
「個々人のメモ帳」と「支店単位のマニュアル」を準備しておくと、新人であっても答えられない事態を避けられます。また、誰でも自信を持って回答できるため、お客様に対して「この支店は頼りにならない」といった印象を与えません。例えば、春は口座開設の申請が増える傾向があるため、ご案内に必要な内容を取り出しやすい位置に配置しておき、さらにアプリやキャンペーンなどもご案内できるよう事前に備えておくことで、全員が質の高い接客を実現できるでしょう。
電話応対の経験が浅い場合、対処法としては「とにかく数多く電話に出て慣れる」に尽きます。固定電話のない家庭で育った若手も多いため、事前練習や電話応対の集中月間を設けるなど、不安を払拭する機会を与えることが大切です。
応用編
手紙などを組み合わせても有効
電話セールスでは、電話をかけること自体をお客様に拒絶されることは絶対に避けなければなりません。目的は、継続的な情報提供の了承を得ることです。
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