(『ファンドマーケティング』2026年4月発行号より転載)
財務省が毎月公表、税関を通る財貨の動向をいち早く捉える「貿易統計」
速報性の高さを生かし上中旬データから着地を予測

景気探検家・エコノミスト
宅森 昭吉氏
貿易統計(通関統計)とは、日本と諸外国との間の「財貨の移動」をとらえるため、輸出または輸入された貨物の金額および数量を集計する統計です。税関を通る際の輸出入申告書などを基に財務省関税局関税課が毎月作成しています。本統計の最大の特徴は「速報性の高さ」です。対象月分の速報値が翌月中旬から下旬に公表されるだけでなく、月間の最終的な結果が出る前に全体の輸出入の「上旬(1~10日)」と「上中旬(1~20日)」の速報値が順次発表されるため、足元の貿易の動向をいち早く知ることができます。
例えば、図表1のように、上中旬の金額から上旬の金額を引き算して中旬(11~20日)単体の金額を割り出すと、中旬の伸び率が算出でき、輸出入の加速・減速トレンドを掴めます。2026年2月は中華圏の春節の影響で中旬の輸出は前年同旬比で減少しています。連休明けとなる下旬は増加に転じることが見込まれますが、営業日が前年より少ないので低めの前年比とみて、月間予測値を導き出せます。
政府から発表される「上旬」と「上中旬」のデータを用いることで、「中旬」単体の伸び率を割り出します。下記のように、輸出の伸び率が上旬6.0%に対し、上中旬(平均)で1.1%となっている場合、中旬単体では-3.7%まで減速していることが分かります。その要因を探ることも、下旬に向けたトレンド予測に役立ちます。
出所:財務省貿易統計より宅森昭吉氏作成こちらの記事は会員登録で続きをご覧いただけます
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