分配型ファンドへの資金流入が再び増加している。だが、その主役は海外株式型であり、海外債券型が牽引したかつての毎月分配型ブームとは性格が異なる。分配金は顧客にとって分かりやすい一方、元本の取り崩しや基準価額の変動、さらには将来の制度変更による負担への影響も見落とせない。販売現場に求められる説明のポイントを整理する。(『ファンドマーケティングvol.84』2026年7月13日発行号より転載)
他分類が資金流出するなかで海外株式への流入が集中
新NISA(少額投資非課税制度)の浸透により、投信販売の現場では資産形成型の商品が存在感を高めている。一方で、分配型ファンドへの関心も再び強まっている。定期的な分配金の支払いにより、運用成果を目に見えるかたちで受け取りたい顧客は依然として多く、分配型はなお重要な提案テーマだ。野村総合研究所が集計した分配型ファンドの資金流出入データを見ると、2025年の資金純流入額は約1兆7,233億円と、前年の約5,619億円から大幅に増加している(下図)。
※2026年は4月末現在 出所:野村総合研究所「資金流入が増加したことは確かです。ただ、分類別に見ると、明確な流入が確認できるのは海外株式型に限られます。国内株式型は流出が続き、海外債券型やREIT(不動産投資信託)型なども、多くは流出超過、あるいはほぼ横ばいです。分配型ファンド全体が広く見直されているというより、海外株式型への資金集中が起きていると見るべきでしょう」と、同社金融イノベーション研究部の金子久氏は話す。
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