販売現場に立つ人にとって、相場下落時は守りの局面に見えがちだ。しかし問われているのは、お客様に会いに行くかどうかではなく、何をどう伝え、次の提案へどうつなげるかである。野村アセットマネジメント資産形成ソリューション二部の田中公弘氏に、事前のシナリオ共有や下落時の提案、資産全体の見直しなど、アフターフォローの先にある実務の重要性を教えてもらう。(『ファンドマーケティング』2026年4月発行号より転載)
下落局面はフォローで終わるか 提案につなげるか
相場が下がると、販売の現場はざわつきます。お客様から電話が来る、上司への報告も増える、どう動くべきか迷う。そういう局面で、営業の真価ははっきり出ると私は思っています。運用会社のプロモーショングループとして多くの販売会社の現場を見てきましたが、下落局面は単なるフォローの場ではありません。むしろ、提案の質が問われる局面です。
ひと昔前は、相場が崩れると顧客訪問を避ける営業が珍しくありませんでした。「怒られるのが怖い」「何を言えばいいのかわからない」という空気があったからです。今は違います。多くの金融機関が、下落時こそ預かり資産のお客様に接触するタイミングだと捉え、組織として動いています。コンサル営業が浸透し、以前よりお客様も営業担当者も落ち着いて対応できるようになったのでしょう。
ただ、全員が動く時代になったということは、「行くかどうか」では差がつかなくなったということでもあります。みんなが「こういう理由で下がっています」「安心して持っていてください」と伝えるため、その先があるかどうかで明暗が分かれます。下落局面で本当に大事なのは、「今の保有状況を改めて確認しましょう」「分散を見直すならこういう選択肢があります」など、次の提案につなげられるかどうかです。下落局面は「フォローのとき」であると同時に、「提案のとき」でもあるのです。
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