(『ファンドマーケティング』2025年10月発行号より転載)
従業員が「穴埋め方式」で拠出可能
2024年7月、日本証券業協会がDC制度の改革について「拠出限度額の引上げ」と「キャッチアップ拠出」を提言しましたが、これらを実質的に可能とする法案改正が2025年6月に可決され、厚生労働省から実施スケジュールが公表されました。DC関連の主な改正点と概要は下記になります。
①企業型DCのマッチング拠出とiDeCoの拠出限度額の拡充

アセットマネジメントOne
未来をはぐくむ研究所
花村 泰廣氏
企業型DCのマッチング拠出(事業主が拠出する掛金に対して、従業員が自分のお金を上乗せして拠出できる仕組み)について、従業員掛金額は事業主掛金との合計で月5.5万円以下、かつ、事業主掛金と同額まででした。改正によりこの上限が撤廃されて「穴埋め方式」となり、事業主掛金が少なくても、従業員がその分を穴埋めして拠出可能になります。さらに、企業型DCの拠出限度額は月5.5万円から月6.2万円に引き上げられることになりました。
また、iDeCo(個人型確定拠出年金)については、会社員・公務員(第2号被保険者)の場合では、企業型DCなどがあれば月6.2万円から事業主掛金額を控除した差額となり、企業型DCなどがない場合は月6.2万円を上限に拠出できるようになりました。自営業者など(第1号被保険者)は国民年金基金などとの合計で月6.8万円から月7.5万円に引き上げられます。なお、改正の実施スケジュールは、企業型DCのマッチング拠出の穴埋め方式への変更が2026年4月、拠出限度額の上限引き上げとiDeCoの穴埋め方式への変更が2027年1月に予定されています。
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