銀行・証券・保険での職務経験を持つ戸田博之氏の実践的なアドバイスが好評の本連載。対話型AI(人工知能)「ChatGPT」が今後の金融機関の業務や人材育成に与えるインパクトについて、戸田氏が自らの体験を交えながら展望する。
(『保険マーケティング』2025年1月発行号より転載)
ChatGPTと会話ができる
インターネットが身近なものになった1990年代の半ば頃、「あ、コンピューターでこんなこともできるようになった」「仕事のやり方が変わるな」ということを感じた。その一方で、もどかしく感じることも少なくなかった。
例えば、初めて海外赴任した頃には、日本語での印刷に対応するプリンターがなかった。そんな不満も次第に解消されていった。同様の感覚をいま、生成型AIに対して抱いてはいるが、その進化の速さはかつてないほどであり、実に驚くべきものがある。
2022年11月にChatGPTが登場した直後、さる人からChatGPTについて初めて聞いた時には、「チャット…」とその名前が聞き取れなかったことを思い出す。今は、ChatGPTのみならず、複数のAIをさまざまな用途にフル活用していて、なくてはならない存在である。
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