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公的年金制度の先行きが不安視される中、高齢者による資産運用の機運が高まっています。現在、わが国の個人金融資産の約6割を65歳以上が占めます。続いて、IFA(独立系ファイナンシャル・アドバイザー)が、実際に販売現場で意識したいポイントを紹介します。
(『ファンドマーケティング』2025年10月発行号より転載)

金融商品の管理能力は50歳がピーク
金融ジェロントロジーが示す目指すべき高齢顧客対応の方向性

高齢者への金融商品販売に関する規制は、多くの金融機関で定着しつつあります。その一方で、認知機能の低下を抱えた顧客への対応には依然として多くの課題が残っています。そこで、慶應義塾大学経済学部教授で日本金融ジェロントロジー協会 顧問の駒村康平氏に、「金融」と「ジェロントロジー(老年学)」を組み合わせた学問の観点から、高齢化社会における金融サービスのあり方について聞きました。

年齢に基づく一律対応では限界。認知機能を基準とした個別対応を

駒村 康平氏
慶應義塾大学経済学部教授
ファイナンシャル・ジェロントロジー研究センター長
日本金融ジェロントロジー協会
学術顧問
駒村 康平

多くの金融機関では、金融庁や日本証券業協会が定めるルールに基づき、金融商品販売に関する社内規定を整備しています。その中でも特に重要とされる規制の一つが、「適合性の原則」です。これは顧客の知識・経験・資産状況・投資目的に応じて商品を販売・説明する責任を明確にし、不適切な販売から顧客を守るとともに、適切な意思決定を支援することを目的に金融商品取引法で定められました。

続いて挙げられるのが、2013年に日本証券業協会が制定した「高齢顧客への勧誘による販売に係るガイドライン」です。高齢顧客の認知機能低下に伴う金融トラブルの増加を背景に、販売時の慎重な対応を求めるものとして整備されました。しかし当初の規定は、年齢を基準とした画一的な対応を強く求める内容であったため、かえって顧客本位の販売を妨げるとの指摘もありました。

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