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──足元の欧州のインフラ投資環境は。
レノン 欧州のインフラ投資市場はここ20年で著しい拡大を見せた。①重要な牽引(けんいん)要素は複数あるが、「資金ギャップ」はその一つだ。新たなインフラを建設するのに膨大なコストがかかるのはもちろん、既存のインフラを使い続けるためにも、多額のメンテナンス費用が必要になる。欧州全体では、2050年までに10兆ユーロ規模の資金需要が発生するとの予想があるが、政府や公的機関だけでは、その資金需要は十分に賄いきれない。そのギャップの存在が、インフラ関連のプライベート資産に、中長期的かつ巨大な投資機会を生み出している。
(中略)
また欧州では現在、高いインフレ率が観測されているが、②欧州インフラは元来、物価上昇への耐性が高いと言われていることから、投資家からも欧州インフラ資産への投資機会への関心が高まりつつある。
抜粋元:『J-MONEY』2023年 4月号より「選択肢が広がる欧州インフラ市場。「コア型」への投資・運用で金利上昇に備える」
解説
今回は『J-MONEY』に掲載された、英国を拠点とする運用会社M&Gインベストメンツのインフラ投資部門「インフラキャピタル」を指揮するマーティン・レノン氏へのインタビュー記事の抜粋を取り上げます。
現在、機関投資家も個人投資家も、インフレから資産を守る運用を行うことが求められています。その中で、近年、機関投資家の間でインフレ耐性に期待が集まる「インフラ投資」の投資妙味を、レノン氏のインタビューから紹介します。
注目点①:長期・安定運用の次なるドライバーとして注目されるインフラ投資(下線部①)
道路や橋、空港、港、上下水道、送電線、通信設備……。縁の下の力持ちとして、我々の日常生活を支えている様々な設備やその運営会社などに投資を行うのがインフラ投資です。
最近、日本では、古くなった鉄道など交通網の整備に莫大な資金が必要とのニュースが話題です。下線部①ではレノン氏が欧州の最新事情について述べていますが、グローバルに見てもインフラ設備の維持・向上には莫大な費用がかかるとされているのです。
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