
Q
分配金が出ているファンドは、運用成績が良いのですか?

A
分配金が多いからといって、必ずしも好成績とは限りません。
分配金はファンドの純資産から支払われる

【監修】
アセットデザインラボ 代表
大地 恒一郎氏
1987年に日興アセットマネジメント入社後、投資信託の運用をはじめ、企画・開発、マーケティング・営業、内部監査などに携わる。2019年にアセットデザインラボを設立し、投資初心者向けの資産形成セミナーを中心とした金融経済教育を行うとともに、企業型DC研修や投資信託に関するコラム執筆などで活動
個人のお客様の中には、「分配金は預貯金の利息のようなもの」と思っている方がいるかもしれませんが、これはよくある誤解です。預貯金の利息は預けた元本の上乗せ部分なので、利息が支払われても元本そのものが減ることはありません。一方、投資信託の分配金はファンドの純資産の中から支払われるものです(図表)。分配金が支払われると、分配金相当分の純資産総額が減り、基準価額も下がります。
例えば、1万円の預貯金に対して利息100円を受け取る場合、利息受け取り後の残高は1万100円で、利息を除いた預貯金残高は1万円です。対して、基準価額1万円のファンドが100円の分配金を支払う場合、分配金支払い後の基準価額と分配金の合計は1万円、分配金支払い直後の基準価額は9900円になります(税金や手数料などは考慮しない)。
また、投資信託は多数の人が様々なタイミングで購入・売却する仕組みです。個々人が購入するタイミングによって個別元本(購入時の基準金額)は異なるので、同じファンドであっても、運用益から分配金が支払われることもあれば、運用益が出ておらず個別元本を下回るかたちで、元本から払い戻されるケースも出てくるのです。分配金を積極的に出す分配型ファンドは「自動解約機能付きの投資信託」と捉えると分かりやすいでしょう。
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