2024年11月に初の著書『未来を変える価値ある投資』を上梓した、 コムジェスト・アセットマネジメント代表取締役社長の高橋庸介氏。 執筆のきっかけや、金融商品の販売員が顧客を資産形成という ゴールへ導くためのポイントについて語っていただいた。
Q 本書を執筆しようと思われたきっかけや狙いについて教えてください。
A 日米の個人金融資産を比較すると、日本の2200兆円に対して米国は1京8400兆円となっています(2024年3月末時点)。1999年末に2.5倍だった両者の差は、約20年で8.3倍まで拡大しました。ここにきて日本国内でもインフレ傾向が鮮明となり、インバウンド(訪日外国人旅行者)の増加も目立ちます。これらはいずれも日本国民の相対的な「購買力低下」を象徴する出来事といえるでしょう。いまこそ国民一人ひとりが投資信託などを通じてしっかりと長期資産形成を行い、経済的・精神的な豊かさを確立する必要があります。それは単にお金を増やすというだけでなく、日本という豊かで美しい国を子どもたちの世代に引き継いでいくうえでも重要なことです。
投資信託の販売チャネルとして、IFA(独立系金融アドバイザー)が脚光を浴びていますが、世の中にあふれる低品質かつ無責任な情報に振り回されがちな人も多いのが現実です。IFAが自信と確信を持って顧客に長期資産形成を促していけるよう、IFA向けに「投資の指南書」を提供したいと思ったのが、本書を執筆した動機です。日本では投資にあたって「投機」「手数料」「リスク」などに惑わされている人も多く、そうした呪縛から人々を解き放ち、投資の本質を理解してもらうことも本書の大きな目的となっています。
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